フライトディレクタ分解

【2022年9月】

9月 17,18,19日の連休は猛烈な台風が接近しており関東も雷を伴う雨が降ってきました。

外に出かけるのは諦めて、フライトディレクタの分解をすることにしました。

フライトディレクタとは、飛行機の操縦席の計器のど真ん中にあって、飛行機の姿勢や、滑走路までの指示をしてくれる計器です。先週、成田航空博物館の航空ジャンク市で手に入れたものです。普通の人にはガラクタでも航空ファンにはお宝というものです。

ジャンク品なので、動かないのですが、飾りとして所有しています。

買ってきてすぐのフィライトディレクタの状態は、飛行機のエンジンがかかっていないときの状態で、フラッグと呼ばれる赤い警告が出ていて、イマイチ見栄えがしません。ですので、一旦分解して飛行機が飛んでいる時の表示にします。 ようは、計器が ”グースカピー” と寝ている状態なので、分解して起こします。

まず、正面の2個のボタンを外します。
右上は半時計まわりに回すとはずれました。左下のボタンは、1.27mmの六角レンチで外しました。

次に上側の6個のネジを外すと

中身がズルんと出てきます。

あとは、どの歯車を回すと、どの針が動くか確かめながら、自分的にかっこいい表示になるように歯車を回して調整します。

警告の赤いフラッグも、テープ付きのフェルトをフラッグの根元に挟み込んで表示されないようにします。

あとは、ケースに戻して、正面のボタンをつけたら、飛行中のカッコいい表示になりました。
これが、この計器が働いている時の表情です。

計器の簡単な説明

中心のオレンジ色三角;自分の飛行機の位置
黄色い漢字の”八”みたいなやつ;操縦の目安でオレンジの三角がこの黄色に重なるように操作するようです。
下から出ている”Tの字”;滑走路をイメージており、左右に動いて進路のずれを示し、滑走路が近づくと、どんどんせり上がって中央の三角オレンジに近づくそうです。
右;スピードが早すぎるとFAST、遅すぎるとSLOW側を示します。
左;滑走路に侵入するときに高度が高すぎると上を、低すぎると下を示します。


私が、一番気になっていたのが、計器の下にある、ガラス管に黒い球が入ったボールと呼ばれる計器です。水準器は、水に空気がはいっていて、左に傾くと空気の泡が右に動きますが、ボールの場合は逆に左に動きます。傾けたらどっちに動くんだろう?という長年の謎が、この歳になってやっと解けました。
ちなみに、ボールは、右にずれたら右のラダーを左にずれたら左のラダーを踏むそうです。スキーで横滑りしたままになるのをエッジを立てて曲げてやるようなイメージだと思います。

以前、航空博物館に行った時、年配の元旅客機パイロットのガイドさんに、”ボールを真ん中にKEEPするのは難しいですか?”と聞いたところ、”パイロットは体に染み付いているので意識しなくてもボールは真ん中にある!”ものだそうです。 恐れ入りました。

                               以上

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