【さるきまわった時期2015年7月】
この頃の中国出張はとても忙しく、NHKの朝ドラ(紙飛行機のやつ)を観たらホテルロビーに集合してバスで工場に移動、日中は、現地人スタフッと一緒に試行錯誤をしてホテルに帰るのは夜9時過ぎ。日本人の董事長から夜食が出たらあと一踏ん張り、なので、工場とホテルと空港しか行ったことがなく書くことがないので、この記事は終わりです。
としたいところですが、過酷な出張も2週間以上つづくということは日曜日がはさまります。ということは、さるきまわります。
私たちが泊まっている中国側のホテルはマカオまで歩いて行ける距離にありました。制度上、途中でパスポートチェック(出入国検査)があります。いつも使っているマカオへのイミグレーション(出入国検査場)の”拱北口岸(ゴンベイ)”は、買い物や観光やカジノに行くおばちゃんや、おじさんや、外国人たちでごった返すので、早朝の開門とともに通過します。同僚に”マカオ行く?”と聞いても、出発時間をいうと”今回はやめとくわ”となります。
中国側は、このように東洋の雰囲気でとても大きな建物です。
イミグレーションを通過した先のマカオ側の出入国検査場の建物は、一変してポルトガルの雰囲気が漂います。
入り口と出口は アジアとヨーロッパを結ぶ どこでもドアのような感じです。
私がマカオに行く目的は、歩ける範囲に世界文化遺産が密集しているセナド広場(マカオ歴史地区)を目指して、
日頃の運動不足解消と日光浴と現地文化に触れることを休日に一気に解消するためです。
すなわち、”さるきまわる”ためです。
しかし、早朝なので、観光地のお店もまだ開いていません。
なので、いつでも開いている冷暖房完備でトイレもある あの場所に行って時間を調整します。
ほどよく時間調整もできたので、おつりの返却ボタンをポチッと、 。。。。ポチッと。。。
何故? なぜ。 なじょして〜
近くにいいた、地元の人?らしき お兄さんが ニヤニヤしながら
”システムトラブルで一部のマシンが大当たりらしいぜ”
そんな大当たりは要ら〜ん!
セカセカ歩き回っている店員のおばさんを捕まえて
”あのー、機械が壊れてお金が戻ってこないんですけど。。”
おばさん
”わかってるわかってる、そこで待ってて”
今度は、別の店員のお姉さんを捕まえて
”あのー、機械が壊れて。。”
お姉さん
”わかってるわかってる、そこで待ってて”
これは、らちがあかないかも? と諦めかけたころに
小柄で丸っこくて、ダブルのスーツにバッジが光るマネージャーらしき
人が歩いてくるのが見えました。
こうなったら、このドラえもん船長に全てを託すしかありません。
”あのー、機械の調子が悪くておつりが戻ってこないのです”
船長”わかってるわかってる、そこで待ってて” と、立ち去ろうとする
船長のゆく手に立ちはだかり、
”No, I need your help right now!” (今、あなたの助けが必要なのです)
”Right now ライトナウ”(今すぐ)
”ライトぉ ナーウ〜っ!!”(今すぐ〜)
すると、船長もわかってくれたらしく
”まず落ち着いて、これを持ってあの列に並びたまえ”
と言って、サラサラと伝票を起こしてくれました。
涼しい顔のマダムたち数人の列に並び、しばらくすると無事に手続きが終了しました。
ありがとう。ドラえもん。
おつりを渡してくれたカウンターのおばさんの目が、チロっと
”あんた、この金額でココの列に並んだの?”という雰囲気でしたが、
帰りのタクシー代程度でも ”俺にとっては大金だい!”
外に出るとすでに汗ばむほどのいい天気です。
では、さっそくマカオの観光地をさるきまわりましょう。
先ずは、セナド広場です。
奥の建物がこの広場の象徴的な建物である、民政総署大楼(市役所庁舎)です。
一番左の時計台がある建物は郵便局です。
セナド広場をグルーっとひとまわりして日光浴します。
小腹が空いたら、”エッグタルトがおすすめだよ” と誰かが教えてくれたのを思い出して買ってみました。
これかな〜
パリパリのパイ生地にしっとり焼きプリンの風味。ボリュームたもっぷり。 温かいうちにほのかな卵の香りを楽しみながらお召し上がりください。
腹ごしらえができたところで、再び、歩ける範囲に世界文化遺産がひしめくマカオをさるきまわります。
聖パウロ天守堂跡は、マカオの最も有名な遺跡の一つでしょう。
1835年の火災で、教会の正面(ファサード)が残っています。
ここをくぐって教会の中に入ります。
荘厳な大聖堂であったであろう場所は綺麗に整えられ、ファサードも裏からしっかり支えられています。
ヨーロッパ・中国・日本の歴史が詰まった大聖堂を歩いております。
大聖堂の内装は想像で見上げるしかありませんが祭壇であったであろう場所には今でも当時の人たちの時代を超えた想いを感じます。
ここから丘を登りモンテの砦にも歩いてゆくことが出来ます。
こら!少年 ”大砲は馬ではないのだから乗ってはいけないのだぞ!”と、笑って嗜(たしな)めることができることが平和な世の中だと思います。
コタイ地区
時代は、いつもぶっ飛ぶようなスピードで変わります。先ほどまでは歴史的なの雰囲気の中にいましたが、タウシーで橋を渡ると一気に近代的な雰囲気の一角に入ってゆきます。
コタイ地区をさるきまわります。
2015年当時、この辺りは来る度に景色が変わるような勢いで開発が進んでいました。
では、マカオのGrand canal Shoppersを目指しましょう。
進んで行くと、巨大な屋内ショッピングモールがあります。
切符を買えば、ここからベネチア風のゴンドラに乗ることも出来ます。
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船頭さんが美声で歌を歌いながらゆっくり進んできます。♫サンタ〜る〜チ〜あ〜♩
行ってらっしゃ〜い。
運動不足解消のための?巨大な階段も用意されていますね。
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会議室です。これなら大規模な国際会議や展示会も開催可能でしょう。
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お気づきの方もいらっしゃると思いますが、この一角は、典型的な統合型リゾート(IR)なのです。
少し外も歩き回ります。
最初はCGの世界にしか見えなかったこの風景も、何度かみているうちに慣れてしまうのは不思議です。
ちょっと天気も怪しくなってきたので、はやめに帰りたいと思います。
タクシー乗り場はすでに長蛇の列ですが、タクシーは頻繁に来るので、みんな整然と順番を待っています。
この当時、タクシーに乗るときに乗り場の係員(ホテルの人?)から ”もし運転手の態度が悪かったり、法外な料金を請求されたらココに連絡してください” というような内容の紙切れが配られていました。なるほど徹底していますね。
マカオではタクシーを使うことも多かったのですが、私は一度もいやなおもいをしたことはなく、快適で便利な移動手段と思っています。
注意点として、マカオには中国側に渡る出入国検査場が数カ所あるので、行きたい場所を確実に運転手さんに伝える必要があります。私はあらかじめ行き先を書いたメモ書きを携帯しておいて、それを見せていました。誤字で運転手を惑わせることもありましたが。。 だって、日本にはない漢字なんだもん。
あっつ、どうして、写メを利用することに気づかなかったのか? 俺。。。
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朝来た ”どこでもドア” を歩いて
無事、雨が降る前に中国側のホテルにもどりました。
そういえば、私が最初にマカオに行くときに案内してくれた現地人男性スタッフは、同僚の女性社員に渡された”お使いメモ”を持っていて、お目当ての化粧品や粉ミルクがなくて、薬局を何軒も ”さるきまわった” ことを思い出しました。
まめな男は、仕事もできるけど、女性にもモテるんだね(笑)。
以上